終身雇用神話も崩壊し、生涯一つの会社でキャリアを終えること自体が難しい時代が来ました。
30代後半〜40代後半のいわゆるロスジェネ世代ともなると、このまま逃げ切れるのかどうかが微妙なところですよね。
やっぱり金銭的に老後が不安だ
このままキャリアを終えていいのかしら?
かといって、転職する勇気もないし
こういった悩みに対しての一つの答えが【 副業 】です。
副業は最もリスクの低い働き方であり、且つ、本業にも良い影響を与えます。
実際に私も20年間、大手システム開発会社に籍を置いていますが、 副業を始めてからの方が視野も広がり、仕事に対する取り組み方も変わってきました。
人生は意外と長い!60歳超えても続くのだから、会社だけに頼らない生き方を考えてみませんか?
今日は実際の経験から、副業のメリット・デメリットやオススメの副業について解説します。
1.副業のメリットとは?
具体的に何が良いの?ということが気になるかと思いますので、丁寧に説明していきます。
(1)リスク分散できる
昨年トヨタ自動車の豊田章男社長から、”終身雇用は難しい”という発言が取り沙汰されて、”あのトヨタが”と驚きをもって報道されていました。
真意を紐解けば至極当然で、『年次による昇格枠』がある以上は40代・50代で肩書の無い社員には基本チャンスがなく、モチベーションが下がって当然。だけども給料は1000万を超えてくるので、誰も辞めません。
これが不良債権のように次の40代・50代が積み上がると、企業としても抱える体力もないという構造です。
実際に上場企業の90社が希望・早期退職者を募集しているデータがあり、リーマンショック時に次ぐ水準となっています
主な上場企業の希望・早期退職者募集の推移(東京商工リサーチ「2020年上場企業『早期・希望退職』募集状況」)
『早期退社募集』という体の良い依願退職というリスクはつきまとうので、その時になって何も準備してませんでしたとなっては遅すぎます。
会社に生殺与奪権を握られたまま怯えて暮らすのか、これまでのスキルを活かし、本業とは別に収益の柱を立てるかは、単純にリスクヘッジの問題です。
(2)情報収集力が上がる。
副業を始めると、良い情報を探すために検索するクセが付きます。
なぜなら、個人事業主になることの税制上のメリットや、開業届手続きを簡素化するやり方など、情報は知っているか知らないかで、お金と時間に雲泥の違いが生まれるからです。
※詳しくは、以下の過去記事でまとめています。
ネット記事やSNSでは脚色も含めて、真偽が怪しい情報もありますので、複数の情報源を持って検証するクセを付けるとよいです。
(3)戦略を考える力が付く
どういう商品を企画して(商品戦略)、どういうマーケット(市場分析)に、どう販売してくのか(販売戦略)というプロセスは全て戦略です。
どんな会社でも、どんなサラリーマンでも毎日戦略を考えてアウトプットしているハズです。
ところが、所属している企業やプロジェクトが大きいほど、分業範囲がハッキリしていて、戦略立案とオペレーション(営業、開発)担当は別になります。これが大企業での一番のストレスで、”現場を知らないコンサルもどき”と”現場しか知らないIT土方”が二極化して、不毛な口論が繰り広げられているのが”大企業病”です。
例えば、自分でブログを開設して記事投稿する際には、こういう戦略を自分ひとりで考えます。
- どんな人にブログに来てほしいのか (ターゲット定義)
- どうやってブログに来てもらうのか (SEO、SNSによる集客)
- どうやって記事に興味を持ってもらうか (商品価値の設計)
- どうやって収益化するのか (アフィリ、マネタイズ)
それぞれに答えは無いのだけれど、記事投稿して反応(PV、滞在時間、クリック率)が分かり、次にどんな戦略を組めばいいかを試行錯誤できる。これが一番楽しいところでもあるし、血の通った戦略を考える力がつきます。
(4)主体的になる
行動の結果は全て自分に返ってくるので、全ての行動は主体的にならざるを得ません。
副業を片手間と考えると、片手間以下のリターンしか返って来ませんし、本気でコミットすると、年齢関係なくスキルは飛躍的に伸びます。
”初心者でもできる”とか”スキマ時間でできる” というのも副業の魅力ですが、結果を出さざるを得ない環境に身を置くことが、自分の能力を開花させることに気づかせてくれます。
後進育成の経験はあるかと思いますが、主体性の教育ってとても難しいですよね。副業は社員教育やリーダー育成と親和性も高いです。
実際、男性整髪料『ギャッツビー』でお馴染みのマンダムでは、キャリア形成の一環として副業を社員教育に組み込んでいます。
マンダム、2020年4月1日より社員のキャリア自律をサポートする新人事制度を導入~自己投資支援制度・副業制度~
(5)副業OKの流れ
副業解禁の流れは2018年1月から『モデル就業規定』を改訂し、働き方改革の一環として、副業・兼業に関する規定を新設したことから始まります。
当初は”情報漏えい”や”本業へ悪影響”を懸念して、政府が副業を推奨しても企業が認めないという状態が続きました。
日産、みずほ、KDDI、などなど、現在では多くの企業が副業解禁を宣言しており、先日も損保最大手の東京海上も副業推奨を発表しています。【東京海上、全社員に副業推奨(共同通信)】
大手企業を筆頭にポジティブな意味で副業を推奨する流れが顕著になっており、これから副業という働き方が違和感なく受け入れられる時代が予想されます。
2.副業によるデメリット
ここまで良い面を挙げてみましたが、悪い面はないのでしょうか?正直に挙げてみます。
1.時間は取られる
特に始めたばかりは相当時間は取られます。副業の内容にもよりますが、そもそもどんな副業にすれば良いかを調べること自体時間が掛かります。
慣れてきたとは言え、映画評論ブログ(1500文字程度)でも書くのに2時間、現在学習中のプログラミング学習も一日2時間は確保してますね。
睡眠時間を削ってまで頑張ってしまうのが一番ダメで、重要なのは継続することなので、無理せずに少しずつやっていけば良いと思います。
最初は時間を取られるけども、自分にあった時間の使い方や活かし方を学ぶことができますよ。
2.怪しい副業もある
残念ながら、副業の中には怪しいものも沢山あります。
”情報商材の販売”や”ネットワークビジネス”、などのネズミ講に近いものや、”せどり・転売” のような一見誰でもできそうで、実は超ブラックなものまであります。
自分は大丈夫と思っていても、こういう副業って”それ”とは分からないように近づいてくるので、見分けがつきにくいものです。
Twitterで ”せどりに興味あります” とツイートすれば、うっとおしいくらいDMされるし、不動産投資のアンケートに答えると死ぬほど電話掛かってくるのと同じ仕組みですね。
うまい話なんてそうそう落ちてるわけないので、マーケット価格というのをちゃんと理解しないとダメってことです。
3.副業NGの会社もある
副業NGの会社もあります。会社の就業規約に違反すると、懲戒処分を受けることになるので注意が必要です。
公務員などは副業禁止されていますし、なんだかんだで未だ7割の企業が副業を容認していません。
バレないように副業する”まとめ記事”もありますが、あまりオススメしません。もともとリスクヘッジするための副業なので、余計なリスクを背負い込むのは本来の主旨と違うかなと思います。
だからと言って、何もしないわけではなく、将来的の副業解禁に備えて、プログラミングの学習やWebマーケティングの研究など自己研鑽に勤しむことをオススメします。
3.オススメの副業は?
ここまで副業のメリット・デメリットについて解説しました。
具体的にどんな副業が良いのかを紹介していきます。
(1)初期費用の掛からないもの
本業をおろそかにするわけには行かないので、最悪副業を撤退することも考えて、最初は初期費用が掛からないものをオススメします。
”せどり・転売”はまとまった仕入れ金が必要なので、副業にはオススメできません。
クラウドワークスやランサーズなどで登録しておくと、自分にあった仕事を探すことができるので、最初はクラウドソーシングから始めるのも良いかと思います。
(2)スキルが身に付くもの
副業はバイトではありません。最初は時間単価が低くても、スキルが身につくと自分の時間単価が上がってくるようなものを選ばないといけません。
プログラミング(Web制作)や講師、コンサルティングなど、経験を積むことで報酬が上がるような分野が良いと思います。
一番ハッピーなのは、本業で培われたスキルが発揮できるところですが、それが分かればこんな記事読んでないですよね(笑)。自分のことは自分が一番分かってなかったりするので、少しでも興味あるスキルがあればチャレンジして損は無いです。
ココナラというサイトでは意外なスキルが売れたりするので、興味があればどうぞ
(3)資産化できるもの
Youtube動画やブログのように、一度作って置いておくだけで収益になるのは良くないですか?いつまでも資産として収益を運び続けてくれるのが理想です。不労所得ってヤツですね。
Youtubeもブログも”オワコン”と言われているようですが、これに置き分かる資産というのがちょっと思いつきません。
私はブログをやっていますが、いまは全然資産となるイメージはありません(笑)。ただ、ブログがいいところというのは、”開業届を書いてみた”とか”プログラミングを勉強してみた” など、『体験を資産化する』という点で、価値のある体験をしている限りはネタは付きません。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
いつまでも会社が無条件に雇用しつづけてくれるわけではなく、自分も会社から求められる人材でなければなりません。いつ最悪の事態になったとしても良いように準備が必要です。
その答えの一つが副業であり、無理にリスクをとらないようスモールスタートすることが大事です。
- 初期費用の掛からないものから始める
- 自分のスキルになるものを選ぶ
- 資産として残るものをやる
私自身、意外と働き方が性に合ってたり、これまで気づかなかった能力を発見したり、刺激的な日々を過ごしてます。
勝負はこれから! 一緒に頑張っていきましょう!!
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